- 2009年4月11日 19:28
- Calculator | Noise figure
便宜上、本エントリーでは雑音係数を"F" その対数を"NF"とします。雑音係数/雑音指数は、
...(式1)
雑音指数NFは増幅器を通過した後、信号対雑音比が悪化する程度を示しています。増幅器の雑音がゼロの理想増幅器ならば雑音係数F=1→NF=0dBです。
式1をわかりやすい形に変形します。
...(式2)
は増幅器の利得分の1ですから、
は全等価入力雑音を表しています。
IEEE基準では雑音係数Fは標準温度290[°K]の環境下で増幅システム等の単位帯域幅あたりの雑音電力を入力端子に接続されている信号源抵抗で発生する雑音電力の比であるとしています。これは式2と同意で、
F=[全等価入力雑音電力]÷[信号源抵抗で発生する雑音電力] であることが分かると思います。
図1は増幅器で発生する雑音を入力端子に接続されるEn,Inで表し、更にその増幅器の入力端子へ信号源抵抗Rsとその雑音源Esが接続された状態を示しています。これより全等価入力雑音をEniとすると、
すなわち、
...(式3)
式3で使い慣れた全等価入力雑音と信号源抵抗の関係が導き出されました。
これをグラフで図示して更に分かりやすくしてみましょう。
グラフ1は横軸に信号源抵抗:Rs、縦軸は雑音とし式3の各雑音源をプロットしたものです。比較しやすいように等価入力雑音:En=10nV/√Hz、In=4pA/√Hzで与え、雑音帯域幅はΔf=1Hzです。等価入力雑音:Enは信号源抵抗に関係ありませんので一定です。等価入力雑音電流は信号源抵抗:Rsで雑音電圧になりInRsは信号源抵抗が大きくなると増加します。全等価入力雑音:EniはEnとInRsの関数です。
雑音指数は全等価入力雑音と信号源抵抗の熱雑音の比としました。(青線と黒線の比)このグラフより信号源抵抗が小さい場合はこの比が大きくなりNFは悪化します。En=InRsの信号源抵抗でその比は最小になりNFの最小値がここにあります。信号源抵抗を更に大きくするとEniはInRsに沿って大きくなりますので再びNFは悪化します。これらの関係が直感的に分かるとNF=**dBの増幅器回路設計が身近になると思います。
NFが最小になる信号源抵抗:Roは重要です。この値の時に信号源抵抗の熱雑音に加えられる増幅器の雑音が最小になります。このRoは、
...(式4)
グラフ1の場合は10nV/4pA=2.5kΩが求まります。
このときの雑音係数をFoptとし、式3を更に整理すると、
...(式5)
雑音指数の変化をグラフ2へ示します。式5の雑音指数はグラフの最下部(Rs/Ro=1)の値です。
以下は等価入力雑音電圧、等価入力雑音電流から最適信号源抵抗、雑音指数をもとめるスクリプトです。お役にたてたら幸いです。
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