- 2009年1月11日 20:22
- ボーデ線図
負帰還の安定性などを検証する場合ボーデ線図を用います。このエントリーではボーデ線図について計算をしながら概要を示したいと思います。
伝達関数G(s)が演算子sの関数である場合G(s)の周波数特性を求めるためにs→jωと置換すると交流理論の複素表記になります。
G(jω)の絶対値と偏角を考えると、
|G|は入力電圧と出力電圧の大きさの比を表し、ψは入力電圧に対する出力電圧の位相差を表しています。
|G|とψはいずれも角周波数の関数でありωを0〜∞へ変化させたとき|G|、ψがどのように変化するかを知ることが回路の特性を理解するのに重要です。角周波数ωが広い範囲にわたって変化したときG(jω)がどのように変化するか図式で表現するひとつの方法にボーデ線図があります。
ボーデ線図による方法ではG(jω)は2本の曲線で表します。横軸には対数目盛でω(実際は周波数f)をとり、縦軸には利得|G|のデシベル値をとって表した利得曲線と、縦軸には位相ψを度の単位で表した位相曲線の2本です。
例として1次遅れ伝達関数のボーデ線図を図2へ示します。
一時遅れ関数は、で表し、
と置換して
絶対値をとると
これより、
...(1)
ここで
これが図2の利得曲線と位相曲線です。
(1)式の利得曲線は2本の漸近線で表せます。のとき
とおいて(1)式を書き直すと
...(2)
は
したがって(2)式は、
...(3)
のとき
同様に
(2)式は
...(4)
この2本の漸近線はで交わります。
この点における利得と位相は
周波数になった時を考えると
この点はカットオフ周波数で低周波利得から3.01dB下がった点です。カットオフ周波数が低周波利得より-3dB下がった周波数というのはこの式から理解することができます。
このときの位相は
...(5)
次に(4)式の利得が減少する傾きについて考えてみます。
2つの周波数の比を考え、
→
、
は1dec(デケード)離れている
→
、
は1oct(オクターブ)離れている
といいます。これは、
(4)式のの項は角周波数
の変化に対し
(周波数が10倍になると-20dB減る)で減少する傾きであることがわかります。
またより
と書き直せるので、(周波数が2倍になると-6dB減る)で減少するとも言います。
(5)式のψは周波数がとすると
より
↓
となります。の周波数の
、
を考えると
の場合
の場合
以上より簡略化したボーデ線図を図3のように書けます。
- Newer: バイカッドフィルタの仕組みについて
- Older: Bit Error Ratio

b>